みん経トピックス

小中高生が大阪・関西万博パビリオンを設計 発表会でプレゼン

小中高生が大阪・関西万博パビリオンを設計 発表会でプレゼン

小中高生が製作した8つの大阪・関西万博パビリオン模型

写真を拡大 地図を拡大

 小中高生が設計した大阪・関西万博のパビリオンの発表会が8月24日、大阪・西中島南方の「類設計室」(大阪市淀川区)で開催された。

「いのちの循環」を製作したグループメンバー

 設計、教育、農業などの事業を手がける同社が昨年9月、理系人材育成を目指して開講した「こども建築塾」のプログラムの一環で開催。「こども建築塾」では、小学4年生~高校3年生の約50人が一級建築士やデザイナーから設計や測量、デッサンなどを学び、1年間の集大成として大阪・関西万博のパビリオン設計に挑戦した。

 児童・生徒は8グループに分かれ、同万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」「世界へ発信する日本館」「来訪者が気持ちよく過ごせるパビリオン」からコンセプトを設定し、図面を制作。図面を元に粘土や木材、紙などで模型を作り、発表会に向けプレゼンボードやスライド資料を準備した。

 発表会では100人以上の参加者を前に、各グループが5分間のプレゼンテーションを行い、審査員による質疑応答が行われた。最優秀賞には、木をモチーフにした建物の外部に設けたスロープを上りながら人の「根幹」について考える展示を行う「魂環(こんかん)」、「空」「陸」「海」の生物をテーマにした展示を行う3つの白い球体を組み合わせた「いのちの循環」の2グループが選ばれた。「いのちの循環」は、参加者の投票で決める「オーディエンス賞」にも選ばれた。

 「魂環」を製作したグループの中学2年の清木湧仁さんは、工夫した点について、「木をモチーフにしたパビリオンなので、直線的なデザインではなく、柱を斜めに配置することで自然らしさを表現した」と話す。「いのちの循環」を製作したグループの高校1年の結城晴空さんは「自分のパースを見た人からたくさんのリアクションをもらえてうれしかった。デザインを学びたいと『こども建築塾』に入ったが、今は建築士になりたいと考えるようになった」と話す。

 審査員を務めた同社東京設計室計画設計室の佐藤賢志部長は「製作期間がたった2日しかなかったが、コンセプト設定からデザイン、スケッチ、模型作りまで力を合わせてやり遂げてくれた。パビリオン設計はプロでも難解なテーマだが、子どもの可能性に期待してチャレンジしてもらった。今日のプレゼンテーションを見て、君たちと将来一緒に働き、日本の未来を作りたいと感じた」と締めくくった。

グローバルフォトニュース