万博・イタリア館の芸術作品を展示する特別展、大阪市立美術館で開催へ
2025年大阪・関西万博のレガシーを文化的に継承することを目的とした特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」が10月25日から、大阪市立美術館(天王寺区)で開催される。
万博でイタリア国外初公開となったペルジーノの代表作「正義の旗」
日本とイタリアの国交160周年を記念し、2025年大阪・関西万博のイタリア館で展示されていた芸術作品の一部を展示する同展。10月10日に万博会場のイタリア館で開催された記者発表会では、イタリア館のマリオ・バッターニ2025年大阪・関西万博イタリア政府代表をはじめ、横山英幸大阪市長、大阪市立美術館の内藤栄館長などが登壇。内藤館長から、開催日程や展示される美術作品が3件4点であることが発表された。
展示作品は、万博でアジア初公開となった、古代からルネサンスに至る西洋美術史の流れを象徴する大理石の彫刻「ファルネーゼのアトラス」、ルネサンス時代に活躍したレオナルド・ダビンチの「アトランティコ手稿」、万博でイタリア国外初公開となったペルジーノの代表作「正義の旗」。「アトランティコ手稿」は、レオナルド・ダビンチの現存する最大の素描で、ページ数は1119枚。今回はその中から、万博で展示されたものとは異なる「第156紙葉 表『水を汲(く)み上げ、ネジを切る装置』」「第1112紙葉 表 『巻き上げ機と油圧ポンプ』」の2ページを展示。同展で日本初公開となる。
横山市長は「大阪は万博が終わった後が大事。ビヨンド万博は、アートやスポーツ、音楽、グルメが花開く町として徹底して力を入れていきたい。これらの超一流のものが詰まっているのがイタリア館。イタリア館の展示物を大阪に引き続き展示できることをうれしく思う」と話す。バッターニ政府代表は「パビリオンで展示したイタリアの遺産であるシンボリックな優れた作品がそろう。万博では、パビリオンに入るために多くの人に長く待ってもらうこととなったが、今回新たに3カ月間美術展が開催されることになりうれしい」とも。
(取材協力=大阪ベイ経済新聞)